話題の記事続編なのに1作目の質を超えた映画5選

【ネタバレなし】映画「手紙は憶えている」(あらすじ、キャスト、配信)

この記事でご紹介する「手紙は憶えている」は、2015年公開のドラマ・ミステリー・スリラー。アウシュヴィッツ収容所の生き残りである90歳の老人ゼヴが、収容所で自身の家族を殺したナチス将校への復讐を果たすため、老体に鞭を打って単身犯人捜索の旅に出る物語。

この映画を観るか迷っている方は、後でご提案する ”ジャッジタイム” までお試し視聴する手もあります。これは映画序盤の、作品の世界観と展開が ”見えてくる” 最短のタイミングのことで、作品が気に入らなかった場合に視聴を離脱する目安タイムです。

もし、この映画が気に入らなかった場合でも、このジャッジタイムで観るのを止めちゃえば時間の損切りができます。タイパ向上のための保険みたいなものです。

この映画を初めて観る方のことも考えて、ネタバレなし で、作品の特徴あらすじ(ジャッジタイムまでに限定)、見どころを書いて行きます。この映画の予習情報だとお考えください。

この映画を観るかどうか迷っている人観る前に見どころ情報をチェックしておきたい人ことも考え、ネタバレしないように配慮しています。

https://www.asmik-ace.co.jp/works/1219 より

時折、妻が死んだことすら忘れてしまうほど認知症が進んだセヴが頼りにするのは、同じ老人ホームに暮らす、やはりアウシュビッツ生存者マックスが授けてくれた一通の手紙。ここに書かれたマックスの詳細な指示を手掛かりに、ぜヴが家族の仇を探し求めて奮闘する、このミステリー・スリラーについて、当記事で少しだけ予習をしていきませんか?

目次

ジャッジタイム (ネタバレなし)

この映画を観続けるか、見限るかを判断するジャッジタイムですが、

  • 上映開始から12分00秒のタイミングをご提案します。
12分00秒

この辺りまでご覧になると、この映画の雰囲気がつかめ、かつ物語の設定も見えてくると思います。観る者をハラハラさせる内容だと思いますが、これを引き続き楽しめるかどうかをこの辺りで判断されるのはいかがでしょうか?

概要 (ネタバレなし)

この作品の位置づけ

「手紙は憶えている」(原題:Remember) は、2015年公開ドラマ・ミステリー・スリラー。ナチス・ドイツによるアウシュヴィッツ強制収容所におけるホロコースト(ユダヤ人民族絶滅政策)を下敷きにしている。

本来なら戦犯に問われて然るべき、収容所勤務であったナチス親衛隊員の何名かが、終戦時のどさくさに紛れて、あろうことかユダヤ人に身分を詐称してアメリカに渡り、そのまま現在も安寧に暮らしているという疑惑が、この物語の背骨となっている。

アウシュヴィッツで家族を虐殺されながらも、自身は生存者としてアメリカで暮らしてきた90歳のゼヴ老人が、同じく生存者であり、同じ老人ホーム仲間であるマックスから託された手紙を頼りに、2人の仇である偽ユダヤ人を探す旅に出る。

https://www.asmik-ace.co.jp/works/1219 より

時折妻が亡くなったことすら忘れてしまうほど認知症が進んだゼヴは、知略に長けているが足が不自由でこの旅に同行できないマックスの指示に従い、戦犯を見つけ出し、70年前の復讐を果たすことが出来るのか?全編に渡ってハラハラドキドキが続く衝撃のスリラー。

作品の評価

Rotten Tomatoes(ロッテン・トマト)では、69%という及第点の支持率を得ている(Rotten Tomatoesでは60%以上が『新鮮』、60%未満が『腐っている』という評価)。総評においては、”『手紙は憶えている』は、搾取的な領域の中へ放浪するというリスクを冒しているが、エゴヤンの近年最高の演出と、クリストファー・プラマーのいつもながらの素晴らしい演技に支えられている” と、評されている。

どうもロッテン・トマト的には、悪くはないが絶賛するほどではないという評価らしい。

商業的成果

この映画の上映時間は94分と、標準よりかなり短めである。ただし、再三述べているように全編に渡って緊張感が続く作風のため、この上映時間でも短いとは感じないと思う。

世界興行収入は424万ドル。どうだろうか、お金の掛け方から言って、制作陣にしてみればもう少し商業的にヒットして欲しかった感触だろうか。

あらすじ(12分00秒の時点まで)

ニューヨークの老人ホームに暮らすゼヴ・ガットマン(クリストファー・プラマー)はもうすぐ90歳を迎える老人。最近は認知症も進み、頻繁に妻ルースに先立たれたことを忘れてしまい、その度にルースの姿が見えないことに狼狽えてしまう。

ゼヴはアウシュヴィッツ強制収容所の生き残りで、家族は皆ナチスに殺され、ゼヴだけ戦後単身アメリカに渡って一定の成功をおさめ、子供や孫に恵まれたという過去を持つ。

同じ老人ホームにはマックス・ローゼンバウム(マーティン・ランドー)という老人がいる。彼もまたアウシュビッツの生き残りであり、家族をナチスに殺された者の一人。マックスは既に車椅子無しでは生活できないほど身体が老化しているが、ゼヴに対して、ルースが亡くなった今、約束を果たす時が来たと強く迫る。

ゼヴの妻ルースの忌中の喪が明けたある日、マックスは一通の手紙をゼヴに密かに手渡し、誰にも見つからないようにその手紙を読めと言い含める。

ゼヴが自室で独りその手紙を読むと、アウシュビッツで2人の家族を殺した、管区監督官のオットー・ヴァリッシュは、終戦時のどさくさに紛れて、ルーディ・カーランダーという偽名を使ってアメリカに渡り、今でも安寧に暮らしているという。

そして、サイモン・ヴィーゼンタール・センター(=ナチスの戦争犯罪を調査するためのユダヤ人の人権擁護組織)の調査によると、条件に合致するルーディ・カーランダーは4名存在するという。

手紙の中でマックスは、ゼヴならどのルーディが本物のオットーなのかを視認できるはず、だからゼヴの手で2人の仇であるオットーに正義の鉄槌を下すべきだと述べ、策定した老人ホームからの脱出手順を事細かに記していた。

ゼヴはマックスの書き記した内容に同意し、手紙に同封されていた多額の現金を片手に、マックスが呼んでおいてくれたタクシーに乗って老人ホームを後にする。ゼヴが最初に向かった先はクリーブランド。マックスの指示通りに長距離鉄道を使い、チケットは現金で購入した。

ゼヴは、マックスに全面的な信頼を寄せ、何としてもこの復讐をやり遂げる決意を固めるが、ふと転寝(うたたね)をしてしまうと、目覚めた際に認知症のせいで自身の現在地や移動の目的を忘れ去り、妻ルースの姿を求めて大いに狼狽えてしまう。

ゼヴの不在に気付いた老人ホームやゼヴの家族も、急いで捜索願を警察に出し、クレジットカードの足取りを頼りにゼヴを追跡、保護しようとする。

90歳の老人ゼヴにとって、頼りはマックスの手紙だけ。果たして、ゼヴは4人のルーディ・カーランダーの中から本物のオットー・ヴァリッシュを見つけ出し、自身とマックスが誓う復讐を果たすことが出来るのだろうか・・・?

見どころ (ネタバレなし)

この映画のみどころを3つの観点で書いてみたいと思います。もちろん、どれもネタバレなしで書いていきます。皆さんがこの作品をより味わい深く鑑賞できる一助となるように書いてみたいと思います。

テンポの良い展開

上述した「ジャッジタイム」で、この映画の雰囲気は冒頭の12分程度でつかめますよとお伝えしました。通常多くの映画では、冒頭の20分ぐらいご覧にならないと作品の設定やテーストが見えてこないことが多いです。

そうです、この映画の魅力の一つは、無駄のない演出とテンポの良さです。

主人公のゼヴ(クリストファー・プラマー)と、それをサポートするマックス(マーティン・ランドー)が置かれている状況、彼らの野望、そして行動。こういったストーリーを構成する要素が、巧みなストーリーテリングを駆使して、あまり説明的ではなく効果的に私たちに伝わってきます。

是非このテンポの良い展開に身を任せちゃってください!

クリストファー・プラマーの演技

主演のゼヴ・ガットマンを演じたクリストファー・プラマーの演技が圧巻です!

このゼヴというキャラクターは、一見すると品が良いけど老人ホームに入っている裕福な老人ですが、内に深謀遠慮をたたえていて、戦争に翻弄された壮絶な過去にケリを付けるために単身旅に出るというキャラクターです。

老人の加齢による弱弱しさと、70年間秘めた想いとが同居するという複雑なキャラクターを、オスカー俳優クリストファー・プラマーが見事に演じ切ります。その一挙手一投足に是非ご注目ください!

絶妙なバランス

この映画は、既述のように、第二次世界大戦中のナチス・ドイツのホロコーストを下敷きにしています。つまり、人類史上類を見ない凄惨な大虐殺をテーマに扱っています。

かといってこの作品は伝記映画なのかという決してそうではなく、あくまでもセヴという一個人にまつわる出来事をセヴの目線で描いて行きます。

すなわち、大きな大きな世界史的な背景と、老人の半径5メートルを主観的に描いた演出とのバランスが絶妙なんですよね。そこに上でも書いたテンポの良さも加わるので、映画作品として非常に面白い仕上がりになっています。

テーマは重いけど、ミステリー・スリラーとしてのエンタメ性も存分に味わえる作品だと思います!皆さんの目にはどう映るでしょうか?

まとめ

いかがでしたか?

ザ・ドラマ・ミステリー・スリラーの秀作である本作品の、魅力がちょっとでも伝わっていると嬉しいです。

この作品に対する☆評価ですが、

総合的おススメ度 4.0隠れた名作だと思います!
個人的推し 4.0もっと評価されて良いと思います
企画 4.0企画の勝利!
監督 3.5テンポ良く進んで行くのが楽しい
脚本 4.0本当に良く出来ている
演技 3.5クリストファー・プラマー凄い!
効果 3.5臨場感のある映像スタイル
こんな感じの☆にさせて貰いました

このような☆の評価にさせて貰いました。

もっともっと評価されて、もっともっと知名度が上がっても良い名作だと思うんですよね。隠れたミステリーの秀作です。それでいてエンタメ性も高いので、多くの方に観て欲しいです。

R.I.P. クリストファー・プラマー

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